グレンタンクとは
グレンタンクの説明の前に、稲刈り時のモミの流れを説明します。
コンバインは稲を刈り取り、脱穀し、モミだけを一時的にコンバイン内のタンクにプールします。(おっさんの場合は面積で約0.35反分くらい)
コンバインのタンクは容量が小さいのでより容量の大きなタンクにグレンタンクに移送します。(約1反分くらい)
田んぼ1枚は大きいもので約6反あります。グレンタンクだけではすぐにいっぱいになって作業がストップしてしまいます。そこで、グレンタンクよりさらに容量の大きな、乾燥機に搬送して乾燥します。(おっさん所の乾燥機は面積約2反分 ← ここがネック)
さらに、乾燥機でも田んぼ全てのモミはストックできないので、乾燥後、自前のモミタンクに移し替えます。(6反分以上)
各機械・設備と容量の関係は次のようになります。
設備・機器 | コンバイン ➡ | グレンタンク ➡ | 乾燥機 ➡ | 自前のタンク |
容量 | 約0.35反分 | 約1反分 | 約2反分 | 6反分以上 |
容量の少ないタンクからより大きなタンクに刈り取った籾を移動。搬送してゆきます。
グレンタンクは軽トラの荷台に設置し、田んぼ(コンバイン)と小屋(乾燥機)をつなぐパイプ役として機能する重要な設備なのです。
その重要なパイプ役のグレンタンクが壊れてしまったのです。
グレンタンク内のモミがモーターで排出できないのです。ベルトを交換しただけでは治らず、重症のようです。
水道管が破裂したように、電車や高速道路がSTOPしたようなもので、物資の移動が全くできません。仕事にならないのです。
グレンタンクとコンバインは仲間で使っているので、コシヒカリの刈り取りがおっさんの方は全くできていません。時間が経てばたつほど、雨露でコシヒカリは倒れてゆきます。倒れてしまうとさらに刈り取りの能率が落ちてしまいます。
別の仕事と兼業している農家は死活問題になってきます
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恒久対応
今使っているグレンタンクは、約30年前の物。2軒仲間で使っているので1件だと50~60年くらい使った事に相当します。
急を要するので、新規購入する事となりました。お値段2件で税込み数十万円也。
手痛い出費です。
暫定対応
グレンタンクにたくさんのモミが入りモーターに負荷がかかるとモミの排出ができなくなってしまうようで、「コンバインのタンクがいっぱいになったら乾燥機に入れる」をひたすらくり返す事になりそうです。注文したグレンタンクが届くまでは!
スケジュールも組みなおしました。天気と出荷納期と機械の使用状況を踏まえての計画ですが、予定どおりに進行したことはありません。
そんな中でも、なるべく効率よく=体に負担のないよう計画してゆきます。
そもそも(愚痴です)
今の時代、農業は大型化、法人化に重きがおかれていて、我々のような零細、弱小農家は、切り捨てられてゆく運命?にあります。
コメ離れ、米価の下落、設備・機械への投資ばかりが増え、田んぼは儲かりません。特に米農家は。
農業、特に田んぼで、もうかるんであれば、もっとやりがい、IKIGAIがあるんだけど!
成功してないものの愚痴ですが、たぶん、ほとんどの農家さんはそう思っていると思います。
農業って意外とハイテクでロー リターンなんです。
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