1月14日に修理点検に出してたSUBARU BRZが23日やっと戻ってきた。
修理に出した時点で、おおよその原因は説明を受けていた。6か月点検が1月だったので、ついでに6か月点検もしてもらった。
事件の始まりはネズミが、ファンベルトに巻き込まれたところから始まった!
エンジンルームは暖かいので、猫や、ネズミが侵入しやすい。今回は、巣を作ろうとしていたネズミがファンベルト(ファンは動かしてない)に巻き込まれ、ファンベルトがプーリーの溝1本分ずれ、ずれた部分が欠損、一部脱落、一部摩擦熱で発火し灰になったと推測される。
黒い灰の原因
ファンベルトが擦れて摩擦熱で一部発火または摩擦によってベルトが黒い灰になったと推測される。
実際、きなくさいというか、物が燃えた際の灰のニオイがした。(ゴムのニオイではなかった)エアコンを入れると灰のニオイが室内に入ってきた。
エンジンがかからなかった原因は?
ファンベルトにネズミが引っ掛かったためか
ネズミがファンベルトに引っ掛かり、回転の妨げまたはベルトがスリップしエンジン周辺の装置がうまく働かなくなったと推測される。
その間エンジンがうまく回らなかったと思われる。
スロットルバルブ内のスス
ススがあるとエンジンのかかりに影響があるらしい。どのくらいススがついていたかは不明。実際にスロットルバルブ内にススが付着していたらしく、清掃作業をしてもらった。
バルブ開閉のオーバー・ラップのタイミング
吸気バルブと排気バルブの両方が開いている時間、両方が閉じてる時間など、オーバー・ラップのタイミングを調整したらしい。
細かいことはよくはわからないが
エンジン内では、
吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気 ⇒ 吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気……….
のサイクルを繰り返している訳だが、
1行程目の終わりの排気と2行程目のはじめの吸気はスパッと変わるわけではなく、徐々に遷移して行く。
「このタイミングが適切でないと、エンジンの効率が悪くなったり、馬力が出なかったり、燃費が悪くなったりする。」
という事は、なんとなくはわかる。
そのへんの調整をしたらしい?
作業名目はオーバーラップ停止頻度低減
オーバーラップ停止頻度低減とは
ここからは、私の想像。
単純には、吸気バルブと排気バルブが両方空いた状態でエンジンが停止しないように低減させる。という感じにとれる。
吸気バルブと排気バルブが両方空いた状態(半開き)でエンジンが停止した場合
エンジン燃焼室内は1気圧の空気で吹きさらしになっており、
最初の1行程目の吸気の際に吸気バルブからは混合器、排気バルブからも新鮮な空気が若干入ってきて、混合器が薄まるのではなかろうか?
したがって、最初の1工程目で混合気に引火できる確率が低くなるようなイメージになるのだろうか?
吸気バルブが全開、排気バルブが全閉でエンジンが停止した場合
排気バルブは閉じてるので、排気側の空気で薄められていない、コンピュータで計算どうりの混合器が燃焼室に入ってくるためエンジンがかかりやすい理屈になりそう?
こんなところ=エンジン停止時の吸/排気バルブの開閉度合いまで、コンピュータでエンジンの制御をしているのだろうか?
ここまでが、私の想像。
ちょっと、脱線します - 電子制御なしのエンジンの話
エンジンの始動時はチョークと言って、通常時よりも濃い混合気が必要となる。この時の空燃比(空気とガソリンの割合)や点火のタイミング、バルブ開閉のタイミングはさらにシビアになる。
シンプルな草刈り機のエンジンでは、エンジンをかける際に点火のタイミングや、バルブのタイミングは変更できない。空燃比の調整は、チョークレバーを閉の位置にして空気の取り入れを少なくし、濃い混合気作ってエンジンをかける。
それでも、なかなか、最初はエンジンが思うようにかかってくれない。
草刈り機の、エンジン始動のようす
そう考えると、
今の電子制御エンジンはかしこいなー!
VVT-i(Variable Valve Timing-intelligent system)
記事を書きながら、調べているうちに、BRZのエンジンはVVT-iすなわち可変バルブタイミング機構が備わっていることがあらためてわかった。
トヨタのVVT-iの場合、吸気側のバルブのタイミングをバルブを開閉するカムシャフトの位相をずらす事によって変化させる仕組み。
一般には、カム(カムシャフト)とタイミングベルトの間にタイミングを変える仕組みが組み込んであり、これを油圧と電子制御によってコントロールするらしい。BRZのエンジンにはトヨタの技術も導入されているようだが、詳細は不明。
バルブタイミングを調整することによって、エンジン始動性、出力、燃費を状況によって最適な状態にすることができる。
BRZが、高出力(200PS)、低燃費(10~13km/h)というのも納得。
修理・調整内容
ファンベルト交換
私の見立てどうり?ファンベルト(Vベルト/アウターと書かれていた)を交換。ラジエター冷却用のファンは、昔はエンジンの動力でファンを回転させていた。今は電動化されてるのでファンベルトと言うのは正確に言うとおかしい。しかし、昔からの言葉の名残であえてファンベルトという事も多いらしい。
スロットルバルブ清掃
スロットルバルブ内が実際汚れていたので、清掃をしたとのこと。
オーバーラップ停止頻度低減
オーバーラップ停止頻度低減とはどんな作業をしたかは不明。ECUのプログラムをいじったのか、機械的にバルブのタイミングを変更したのかまでは質問しなかった。
ECUプログラムのバージョンUP
ECUコンピュータのプログラムのバージョンUPを行ったとのこと。
自己診断
自己診断ではエラーは出てなかった。
エンジンルーム内目視点検
ネズミがエンジンルーム内に入っていたので、配線がかじられてないかを中心に目視確認をしてくれた。
エンジンの勉強や、事件の推理もできて有意義であった。
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